仕事ノウハウ

社会人必見!いまさら聞けないISOの必要性

 

皆さんは「ISO」って聞いたことありますか?

 

 

製造、食品などの業界ではISOを耳にしたり、目にしたり
することがあるとおもいます。

 

 

知っていて損する事のないISOの事を解説したいとおもいます。

 

 

この記事を読んでわかること

 ・ISOとは

 ・なぜ、ISOが必要か

 ・ISOのデメリット

 

 

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目次

ISOとは?

 

ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関
International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。

 

 

ISO(アイ・エス・オー)と読んだりISO(イソ)と呼んでいます。

 

 

ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、
ISOが制定した規格を「ISO」規格といいます。

 

 

ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために何らかの製品や
サービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できる
ようにしましょう」という国際的な基準であり、制定や改訂は日本を含む
世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。

 

 

「世界基準のものさしをつくる規格」と言い換えても良いでしょう。

 

 

例えば、国によって製品の大きさや品質、安全性や機能性が大きく違うと
国際間での取引に支障が出てしまいます。

 

 

これらに基準を作り、標準化させることを目的としたものがISO規格です。

 

 

組織名と規格名を混同し、規格自体をISOと呼ぶこともあります。

 

 

ISOは会社に決まりごとをつくるところから始まります。

 

 

「ルール(Plan)」をつくって文書化し、きちんと
「実行(Do)」しているかを第三者に「証明(Check)」してもらい、
「改善(Action)」を続けていくことで、企業に導入されたISO規格は
初めて成り立ちます。

 

(PDCAについて詳しく知りたい方は、以前投稿したブログ
「中堅社員必見、PDCAを回す方法を簡単解説」をご覧ください。)

 

 

この「世界基準のものさし」を会社の仕組みに取り入れることが、
「ISO規格を導入する」ということになります。

 

 

一方、製品そのものではなく、組織の品質活動や環境活動を
管理するための仕組み(マネジメントシステム)についてもISO規格が
制定されています。

 

 

これらは「マネジメントシステム規格」と呼ばれ、
品質マネジメントシステム(ISO 9001)
環境マネジメントシステム(ISO 14001)などの規格が該当します。

 

 

つまり、「ISOマネジメントシステム規格」とは、「ISOが策定した
マネジメントシステムに関する規格」ということになります。

 

 

 

👇「ISO」についてもっと詳しく知りたい方はこちら

 

 

 

 

 

マネージメントシステムとは

 

マネジメントシステムを運用するのは、個人ではなく
会社などの「組織」です。

 

 

「組織」とは2人以上の集まりのことを指し、会社に限らず
地方自治体や学校・病院なども含まれます。

 

 

組織内の人々が同じ目標に向かって動いてもらうためには、
「管理(マネジメント)」が必要不可欠です。

 

 

例えば、少数の社員で構成されている会社の場合、
社長は社員全員の顔を見ることができ、社長が
直接全体を管理することができます。

 

 

ところが社員が100人、1,000人となると、社長1人で
全体を管理することは不可能になります。

 

 

そこで会社としてのルールを作り、それを皆で守ることによって
会社を運営していくことになります。

 

 

この会社を運営するためのルールが「規定」や「手順」です。

 

 

さらに、規定や手順を運用するためには部課長などの職制が
必要となります。

 

 

その場合、各役職の「責任」と「権限」を明確
しなければなりません。

 

 

規程や手順そしてこれらを実際に運用するための責任・
権限の体系が「マネジメントシステム」と呼ばれます。

 

 

言い換えれば、マネジメントシステムとは、目標を達成するために
組織を適切に指揮・管理する「仕組み」のことであるといえます。

 

 

「ISOマネジメントシステム規格」はこういった組織の
「仕組み」に関する国際的な基準を示したものです。

 

 

マネジメントシステム=組織を適切に指揮・管理する「仕組み」

 

 

 

 

マネージメントシステムの種類

 

マネジメントシステム規格としては、ISOが発行する
ISO 9001ISO 14001が最も有名です。

 

 

ISO 9001は、顧客に提供する製品・サービスの品質を継続的に
向上させていくことを目的とした品質マネジメントシステムの規格です。

 

 

また、ISO 14001は、サステナビリティ(持続可能性)の考えのもと、
環境リスクの低減および環境への貢献を目指す環境マネジメントシステムの
規格です。

 

 

最も広く普及しているこの二つの規格以外にも、多数の規格が
発行されています。

 

 

例えば、ISO 27001は組織が保有する情報にかかわるさまざまなリスクを
適切に管理するための情報セキュリティマネジメントシステムの規格です。

 

 

他にも、ISO 22000(食品安全)やISO 45001(労働安全衛生)といった
規格があります。

 

 

さらに、セクター規格と呼ばれる規格もあります。

 

 

ISO 9001はどのような業界でも使用できる規格であり普遍的な内容に
まとめられたものですが、それぞれの業界でより実践的に使用できるよう
ISO 9001をベースに業界固有の要素について追加要求事項を規定したものが
セクター規格です。

 

 

具体的には、IATF 16949(自動車)やISO 13485
(医療機器・体外診断用医薬品)、JIS Q 9100(航空宇宙)などが
挙げられます。

 

 

このように、マネジメントシステム規格にもさまざまな種類があります。

 

 

 

 

なぜ、ISOが必要か

 

 

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マネジメントシステムとは、「組織の規定や手順を定めること」、
「規定や手順を運営する従業員の責任・権限を定めること」です。

 

 

しかし、よくよく考えてみるとこれらの事柄は認証がなくても
一般的な組織では通常実施されていることです。

 

 

それでは、わざわざ認証を取得することにはどのような効果が
あるんでしょうか?

 

 

企業がISO規格を取得するのはもちろんメリットがあるからです。

 

メリットとしては「3つ」あると考えています。

 

1.第三者の証明による社会的信頼の獲得

 「認証機関」という外部の第三者から証明(第三者認証)を得ることで
 組織内外に対する説明責任を果たすことができ、それによって
 社会的信頼を得ることができます。

 

 

2.第三者の視点による問題点の発見

 ISOマネジメントシステム規格には、組織を管理・運営する
 ために必要となる「要求事項」が定められています。

 

 

 第三者である認証機関が「審査」する際、認証機関の審査員は、
 組織がその要求事項を満たしているか(「適合」)、
 満たしていないか(「不適合」)をチェックします。

 

 

 場合によっては要求事項を満たさない個所があることも
 考えられますがそれらが審査で見つかったときには不適合となります。

 

 

 その場合は、組織は検出された不適合の原因を除去する
 処置(「是正処置」)を行う必要があります。

 

 

 このように組織内だけでは気づかない問題点を外部の視点から発見
 組織が是正処置をとることによってマネジメントシステムを
 改善していくことができます。

 

 

3.定期的な審査による継続改善

 マネジメントシステム認証制度は一度認定を取得して終わり
 というものではなく、認証を維持するために毎年審査を受ける
 必要があります。

 

 

 それによって顧客に提供する製品の品質を維持し(品質保証)、
 不良率を低下させる、顧客満足度を向上させる(品質改善)といった
 継続的な改善が可能になります。

 

 

 また、定期的な審査によって組織内部の緊張感を高める効果も
 期待できます。

 

 

 ライバル企業との差別化を図るために取得したり、海外市場に
 参入するためにISOを検討したりとその目的はさまざまです。

 

 

 誰もが同じ効率で仕事ができるような仕組みを作ったり、
 上司の鶴の一声で仕事が決まるのではなく、システムに沿った
 作業フローを構築したりする役割も持っています。

 

 

 ISOを取得する目的は様々です。

 ・親会社から取得要請
 ・クライアントから取得要請
 ・ライバル企業との差別化を図るため
 ・企業のイメージアップ

 

 

決して利益に直結する事柄だけではありません。

 

 

 

 

ISOのデメリット

ISO認証取得には各種書類の作成や文書記録など膨大な労力、
知識、コストがかかります。

 

 

また、取得して終わりではなく毎年の維持審査と3年に一度の
「更新審査」が必要となります。

 

 

通常業務の中でもISO規格に係わる業務が発生し続けるため担当者にも
大きな負担がかかります。

 

 

これらは、経営トップのISOに対する理解がなかったり、
一部の担当者しかISOに係わっていないような場合に起こりがちです。

 

 

組織内でのISOに対する理解、認識の徹底がISOの構築・運用・維持には
とても重要です。

 

 

適切で効果的なISO運用に悩んでいる場合は、外部コンサルタント会社
などに相談することもお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

私は業務のお都I合上「ISO」とかかわることがありますので、
毎年の維持審査と3年に一度の更新審査前になると段取りが
とても大変です。

 

 

先ほども記載しましたが一部の担当者だけでは大きな負担になります。

 

 

また、監査の直前で対応するのではなく常日頃から組織の仕組、
仕事の仕組を意識した業務推進を心がけましょう。

 

 

ISO審査に適合することが目的ではありません。

 

 

あくまでも良いものをお客様に届けることが目的ですので
間違えないようにしましょう。

 

 

 

 

おすすめ記事

 

 

ISO監査を受信する際の準備と注意点については別ブログ
「ISO監査を受ける為の24項目の準備と注意点」
を是非ご覧ください。

 

 

 

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