仕事スキル

【実例付き】QC工程表の書き方|初心者でもわかる作成手順

製造業で働いていると、
 「QC工程表を作成して」
 「工程表を更新して」
 「品質管理資料を提出して」

と言われることがあります。

 

しかし新人や若手社員の場合、
 ・何を書けばいいかわからない
 ・記入例を見たい
 ・サンプルを参考に作成したい
 ・作業標準票との違いがわからない

と悩むことも少なくありません。

 

QC工程表は難しい資料ではありません。

 

「どの工程で、何を、どの基準で管理するか」
を整理することで、初心者でも作成できます。

 

この記事では、製造業で実際に使用されるQC工程表について、
 ・作成手順
 ・記入項目
 ・具体的な記入例
 ・作成時の注意点

を初心者向けにわかりやすく解説します。

QC工程表とは?

QC工程表とは、製造工程ごとの品質管理内容をまとめた表です。

 

簡単に言うと、

「どの工程で、何を、どう管理するか」

を見える化した資料です。

 

例えば、
 ・寸法検査
 ・外観検査
 ・温度管理
 ・トルク管理

などを工程ごとに管理します。

 

QC工程表について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
→ QC工程表とは?製造業での役割をわかりやすく解説👇


 

QC工程表を作成する際には、まず製品が何を満たす必要があるのかを
確認することが重要です。

 

SPEC(仕様)と図面の違いや、それぞれの役割について詳しく知りたい方は
こちらをご覧ください。
→ 【製造業初心者向け】SPEC(仕様)と図面の違いとは?
  役割・関係・具体例をわかりやすく解説👇

QC工程表が必要な理由

QC工程表を作成する目的は主に3つあります。


1.品質不良を防ぐため

工程ごとの管理ポイントを明確にすることで、不良流出を防止できます。


2.誰でも同じ管理ができる

担当者によって品質レベルが変わるのを防げます。
特に新人教育で重要です。


3.顧客監査で必要になる

自動車業界や電子部品業界では、顧客監査で提出を求められる
ケースがあります。

 

ISO対応でも重要な資料です。

 

ISOについて詳しく知りたい方は、
→ 【保存版】社会人が知っておきたいISOの必要性|
  仕事の実務に役立つ基礎知識👇

 

QC工程表を理解するには、品質管理(QC)と品質保証(QA)の
役割の違いを知っておくことも重要です。

→ 品質保証(QA)と品質管理(QC)の違いを初心者向けに解説👇


QC工程表に記載する主な項目

会社によってフォーマットは異なりますが、一般的には以下を記載します。

項目 内容
工程名 加工・組立・検査など
管理項目 寸法、外観、温度など
規格値 OK基準
管理方法 ノギス測定、目視など
頻度 1時間ごと、ロットごと
異常時対応 上司連絡、ライン停止など

 

QC工程表の記入例(サンプル)

例:

工程 管理項目 規格値 測定方法 頻度 異常時対応
材料受入 外観 キズなし 目視確認 全数 隔離・報告
加工工程 寸法 100±0.1mm ノギス測定 1時間毎 設備確認
組立工程 締付トルク 20±2N・m トルクレンチ 全数 再確認
検査工程 外観 異常なし 目視検査 全数 原因調査

 

このように、QC工程表では
「工程」
 ↓
「管理する項目」
 ↓
「基準」
 ↓
「確認方法」

を明確にします。

QC工程表で管理したデータを活用すると、不良の多い項目や
優先して改善すべき問題を見つけることができます。

 

特に不良項目を多い順に整理するときに役立つのが「パレート図」です。
→ パレート図の作り方|QC7つ道具を使った原因分析を初心者向けに解説👇


QC工程表の作り方【5ステップ】

ここからは実際の作り方を解説します。


STEP1:製造工程を洗い出す

まずは製品が完成するまでの工程を書き出します。

例:
 1.材料受入
 2.加工
 3.洗浄
 4.組立
 5.検査
 6.出荷

最初に工程を整理すると、管理ポイントが見えやすくなります。


STEP2:重要な品質項目を決める

次に、「何を管理すべきか」を決めます。

例えば、

工程  管理項目
加工  寸法
組立  締付トルク
検査 外観キズ

などです。

 

ここがQC工程表の最重要ポイントです。


STEP3:規格値を設定する

管理基準を明確にします。

例:
 ・寸法:100±0.1mm
 ・トルク:20±2N
 ・温度:180〜200℃

規格値が曖昧だと、品質トラブルにつながります。


STEP4:管理方法を決める

次に、「どうやって確認するか」を決めます。

例:
 ・ノギス測定
 ・目視検査
 ・温度計確認
 ・チェックシート記録

現場で実際にできる方法にすることが重要です。


STEP5:異常時対応を書く

異常発生時の対応も必須です。

例えば、
 ・上司へ報告
 ・生産停止
 ・全数検査
 ・原因調査

などを記載します。

 

ここが曖昧だと、不良流出につながります。

Excelで作成する場合のポイント

Excelで作成するメリット

QC工程表はExcelで作成されることが多く、工程変更や改善活動に
合わせて修正しやすいことがメリットです。

 

主なメリットは、
 ・工程追加や変更が簡単
 ・関係者で共有しやすい
 ・過去資料を流用できる
 ・監査資料として管理しやすい

などがあります。


Excelで作成するときの基本項目

Excelでは、以下の項目を横方向に配置すると管理しやすくなります。

項目 内容
工程No. 工程順序
工程名 加工・組立・検査など
設備・治具 使用設備
管理項目 寸法・外観・トルクなど
規格値 合否基準
測定方法 測定器・確認方法
頻度 全数・抜取など
異常時処置 対応方法

 


Excel作成時の注意点

ただ表を作るだけでは、使いやすいQC工程表にはなりません。

 

注意するポイントは、
 ・文字を小さくしすぎない
 ・重要管理項目を明確にする
 ・現場作業者が見やすいレイアウトにする
 ・変更履歴を残す

ことです。

QC工程表を実際に作るときは、上記のサンプルを参考に、
会社のフォーマットや管理基準に合わせて作成してください。

QC工程表を作る時の注意点

作業標準票と混同しない

初心者がよく間違えるポイントです。
 ・QC工程表 → 品質管理
 ・作業標準票 → 作業手順

役割が異なります。

 

QC工程表と作業標準票は、どちらも製造現場で重要な資料ですが、
役割が異なります。

 

QC工程表は「品質をどう管理するか」
作業標準票は「作業をどう行うか」を示す資料です。
→ QC工程表と作業標準票の違いとは?役割と使い分けを解説👇


現場で実施できる内容にする

理想論だけの工程表は意味がありません。

 

現場で実際に運用できる内容にすることが重要です。

 

QC工程表を改善するときは、発生している「問題」と、
改善すべき「課題」を分けて考えることも重要です。
→ 問題と課題の違いとは?改善活動での考え方をわかりやすく解説👇



更新を放置しない

工程変更後に古いまま放置されるケースがあります。

4M変更があった場合は更新しましょう。

 

QC工程表は、一度作成して終わりではありません。

 

工程の変化や問題が発生した場合は、原因を確認し、
改善した結果を次の管理につなげることが重要です。
→ CAPDoとは?|PDCAとの違いと製造業での活用方法をわかりやすく解説👇


QC工程表は新人教育にも役立つ

QC工程表を見ることで、
 ・どこが重要工程か
 ・何を管理しているか
 ・なぜ検査するのか

を理解しやすくなります。

 

製造業では教育資料としても重要です。

 

QC工程表は品質管理の基本ですが、実際に問題を分析するには
QC7つ道具の知識も欠かせません。

 

QC工程表で管理したデータを分析し、不良原因を特定するには
QC7つ道具が役立ちます。

→ 「QC7つ道具とは?品質管理で役立つ7種類の使い方」をわかりやすく解説👇

 

複雑な問題の原因を整理するときは、
特性要因図(フィッシュボーン)が非常に役立ちます。

→ 【初心者向け】特性要因図の書き方をわかりやすく解説👇

まとめ

QC工程表は、製造業で品質を守るために重要な資料です。

 

初心者は難しく感じますが、
 1.工程を整理する
 2.管理項目を決める
 3.規格値を設定する
 4.管理方法を書く
 5.異常時対応を決める

この流れで考えると作成しやすくなります。

 

品質トラブル防止や顧客監査対応でも重要なので、
現場に合ったQC工程表を作成しましょう。

KING

上場企業に30年間勤務し、海外駐在も経験してきました。 現在は3人の子どもを育てる53歳の会社員です。 本ブログでは、会社員としての実体験をもとに、 仕事の進め方や考え方、海外での生活・旅行先の情報を発信しています。 日々の仕事に悩む方や、海外に興味を持つ方の ヒントになる情報をお届けできれば幸いです。