OJTとは?
OJT(On the Job Training)とは、実際の仕事を通じて
知識やスキルを身につける教育方法です。
新人教育では最も一般的な育成方法であり、
多くの企業で採用されています。
座学だけでは学べない実践力を身につけられることが
最大のメリットです。
しかし、
・「何を教えればいいかわからない」
・「教えても同じミスを繰り返す」
・「教育係ばかり負担が増える」
このような悩みを抱える人も少なくありません。
この記事では、現場で実践できるOJTの進め方を詳しく解説します。
OJTで成長するためには、仕事の進め方だけでなく社会人としての
基本を身につけることも大切です。
仕事で成果を出すために必要な考え方については、
→ 新入社員と中堅社員必見!社会人として成長するために必要な知識👇 > 社会人が成長できない理由 社会人として成長するための5つの方法 ① 小さく行動する ② 失敗から学ぶ ③ 振り返る(ここで差がつく) ④ 改善する ⑤ 環境を変える 中堅社員必見。PDCAを回す方 ... 続きを見る
新入社員と中堅社員必見、社会人として成長するために必要な知識
OJTとOFF-JTの違い
新人教育には「OJT」と「OFF-JT」の2つの教育方法があります。
それぞれの特徴を理解し、目的に応じて使い分けることが大切です。
OFF-JTとは
OFF-JT(Off the Job Training)は、通常業務から離れて行う
教育や研修を指します。
例えば、
・新入社員研修
・ビジネスマナー研修
・安全教育
・コンプライアンス研修
・外部セミナーや資格取得講座
などがOFF-JTに該当します。
基礎知識を体系的に学べるため、実務に入る前の準備として
非常に効果的です。
OJTとOFF-JTは組み合わせることで効果が高まる
新人教育では、どちらか一方だけでは十分とはいえません。
例えば、最初にOFF-JTで会社のルールや安全知識、
仕事の基本を学び、その後OJTで実際の業務を経験することで、
知識と実践の両方を効率よく身につけられます。
製造業では「安全教育をOFF-JTで実施し、
その後に現場でOJTを行う」という流れが一般的です。
教育効果を高めるためには、それぞれの特徴を活かしながら
バランスよく取り入れることが重要です。
| 項目 | OJT | OFF-JT |
|---|---|---|
| 教育方法 | 実際の仕事を通じて学ぶ | 職場を離れて学ぶ |
| 実施場所 | 現場 | 会議室・研修施設・オンラインなど |
| 内容 | 実務・作業・仕事の流れ | 知識・理論・ビジネスマナーなど |
| 指導者 | 上司・先輩社員 | 講師・研修担当者 |
| メリット | 実践力が身につきやすい | 基礎知識を体系的に学べる |
| デメリット | 教える人によって教育の質に差が出やすい | 実務経験が伴わないため、知識が定着しにくい場合がある |
OJTの目的
OJTの目的は単に仕事を覚えてもらうことではありません。
本当の目的は次の3つです。
①仕事を一人でできるようにする
最終的には教育担当がいなくても、自分で考え行動できる
状態を目指します。
②会社のルールや考え方を身につける
仕事の進め方だけではなく、
・報告・連絡・相談
・安全意識
・チームワーク
などもOJTで学びます。
③早期戦力化
企業にとって新人教育は投資です。
できるだけ短期間で戦力になることが重要になります。
OJTを成功させる進め方【7ステップ】
①最初にゴールを決める
まずは、「3か月後には何ができるようになっているか」
を決めましょう。
例えば製造業なら
・作業を一人で実施できる
・品質異常を判断できる
・日報を書ける
など具体的に設定します。
ゴールが曖昧だと教える内容もブレてしまいます。
②教える内容を細分化する
いきなり全部教えるのはNGです。
例えば機械操作なら
1. 機械名称
2. 安全確認
3. 起動方法
4. 材料投入
5. 加工確認
6. 停止方法
7. 清掃
というように、小さく分けます。
新人は一度に多くのことを覚えられません。
③まずは見本を見せる
人は説明だけでは覚えられません。
教育担当者が実際に作業を見せながら、
「なぜその動きをするのか」
まで説明すると理解が深まります。
ポイントは
・ゆっくり行う
・一つずつ説明する
・危険ポイントを伝える
ことです。
④実際にやってもらう
見ただけでは身につきません。
新人自身に実際の作業をしてもらいます。
教育担当者は隣で見守り、危険な場面だけサポートします。
失敗も学習の一つです。
⑤すぐにフィードバックする
作業が終わったら、その日のうちに振り返りを行います。
例えば
<良かった点>
・安全確認ができていた
・作業スピードが向上した
<改善点>
・指差呼称が小さい
・確認不足があった
改善点だけではなく、良かった点も必ず伝えましょう。
フィードバックを受けた内容を職場で活かすには、
報告・連絡・相談(報連相)が欠かせません。
→ 製造業こそ報連相が武器になる理由を詳しく紹介しています。👇 報連相とは?(おさらい) 報連相が重要な5つの理由 1. ミスやトラブルの早期発見・対処ができる 2. 組織としての意思決定がスムーズになる 3. チームの連携・協力がしやすくなる 4. 信頼される人 ... 続きを見る
製造業こそ「報連相」が武器になる理由|評価・ミス削減・残業対策まで解説
⑥少しずつ仕事を増やす
新人教育では「できることを増やす」ことが重要です。
一つ覚えたら次へ。
焦って仕事を増やすと、ミスや事故につながります。
新人でも成長が早い人には共通点があります。
効率よくスキルアップしたい方は、
→ 工場勤務で成長が早い人の特徴7選で詳しく紹介しています。👇 工場勤務で成長が早い人の特徴7選 ① 分からないことをすぐ質問する ② 報連相を徹底している ③ 観察力がある ④ ミスを振り返る習慣がある ⑤ メモを取る ⑥ 改善意識を持っている ⑦ 素直である ... 続きを見る
工場勤務で成長が早い人の特徴7選|30年以上の経験から見えた共通点
⑦定期的に面談する
週1回程度、15分でもいいので面談しましょう。
確認する内容は
・困っていること
・不安なこと
・できるようになったこと
・今後の目標
新人は質問しにくいことも多いため、
面談は非常に効果があります。
教育担当者には相手の変化に気付く観察力も求められます。
部下育成に役立つポイントは、
→ 観察力が高い人の特徴7選で詳しく紹介しています。👇 観察力とは? 観察力が高い人の特徴7選 ① 小さな変化に気づく ② 人の行動パターンを理解している ③ 相手の意図を考えるクセがある ④ 周りをよく見ている(視野が広い) ⑤ 先回りして動ける ⑥ 無 ... 続きを見る
観察力が高い人の特徴7選|仕事できる人はここが違う
OJTでよくある失敗
教える人によって内容が違う
教育担当が複数いると、言っていることがバラバラになります。
教育マニュアルを作成し、教える内容を統一しましょう。
一度教えたからできると思う
人は一度では覚えられません。
繰り返し教えることが大切です。
怒ってしまう
新人は失敗して当然です。
怒るより、「なぜ失敗したのか」を一緒に考える方が
成長につながります。
放置する
忙しいからといって放置すると、間違ったやり方を
覚えてしまいます。
短時間でも毎日確認することが重要です。
OJTを成功させるコツ
相手のレベルに合わせる
全員同じ教え方ではありません。
理解が早い人もいれば、時間が必要な人もいます
小さな成功体験を積ませる
「できた!」
という経験が自信になります。
簡単な作業から任せていきましょう。
質問しやすい雰囲気を作る
「質問は歓迎だよ」と普段から伝えておくと、
新人は安心します。
メモを取ってもらう
教えた内容を書き残すことで、復習しやすくなります。
成長を褒める
昨日できなかったことが、今日できるようになったら
しっかり評価しましょう。
モチベーション向上につながります。
OJTで目指すべき姿は「仕事ができる人」です。
できる人の考え方や習慣を知りたい方は、
→ 仕事ができる人の特徴10選で詳しく紹介しています。👇 仕事ができる人の特徴10選 なぜ差がつくのか 今すぐできる改善方法 分岐 改善したい人 環境を変えたい人 まとめ 続きを見る
仕事ができる人の特徴10選|今すぐ真似できる習慣と考え方
OJTのメリット
・実践的なスキルが身につく
・成長スピードが速い
・コミュニケーションが増える
・現場で即戦力になれる
・教育コストを抑えられる
OJTのデメリット
・教育担当者の負担が大きい
・教える人によって品質が変わる
・忙しいと教育時間が取れない
・マニュアルがないと属人化しやすい
OJTを成功させるためのチェックリスト
□ 教育目標を決めた
□ 教える順番を決めた
□ マニュアルがある
□ 毎日フィードバックしている
□ 定期面談を実施している
□ 成長を褒めている
まとめ
OJTを成功させるためには、仕事を教えるだけではなく、
新人が安心して成長できる環境づくりが重要です。
ポイントをもう一度整理すると、
・ゴールを決める
・小さく分けて教える
・まずは見本を見せる
・実際にやってもらう
・その日のうちにフィードバックする
・少しずつ仕事を増やす
・定期的に面談する
この7つを意識するだけでも教育効果は大きく変わります。
新人教育は会社の未来への投資です。
焦らず、一歩ずつ成長をサポートしていきましょう。