仕事スキル

【初心者向け】特性要因図(フィッシュボーン)の書き方|品質改善に役立つQC7つ道具

品質改善活動やQCサークル活動でよく使われる手法の一つが
「特性要因図」です。

 

魚の骨のような形をしていることから「フィッシュボーン図」とも
呼ばれています。

 

この記事では、特性要因図の基本的な考え方から作成手順、
活用事例までわかりやすく解説します。

 

特性要因図を理解するには、まずQC7つ道具全体の役割を
知っておくと、それぞれの使い分けが分かりやすくなります。
→ 【初心者向け】QC7つ道具とは?品質管理で役立つ7種類の使い方と活用例👇

特性要因図とは

特性要因図とは、発生した問題(結果)に対して、
その原因(要因)を体系的に整理するための図です。

 

品質不良や設備トラブルなどの問題に対して、
考えられる原因を漏れなく洗い出すことができます。

 

特性要因図は「なぜ起きたのか」を考えるための手法です。

 

一方、改善活動では、その前に「どの問題から改善するか」
を決めることも重要です。

 

「何を優先して改善するか」を決めるなら、パレート図が役立ちます。
→ 【初心者向け】パレート図とは?作り方・見方・
  活用例をわかりやすく解説👇

特性と要因

 ・特性:結果や問題
 ・要因:結果に影響を与える原因

 

例えば、

 特性
  ↓
 「製品にキズが発生する」

 

 要因
  ↓
 作業方法、設備、材料、環境など

を整理していきます。

フィッシュボーンと呼ばれる理由

図の形が魚の骨に似ているためです。

 

魚の頭に問題(特性)を書き、骨の部分に要因を書き出します。

 要因① ─┐
 要因② ─┤
 要因③ ─┤
 ├── 製品にキズが発生
 要因④ ─┤
 要因⑤ ─┤
 要因⑥ ─┘

 

特性要因図は、図を書くだけでは十分ではありません。

 

原因を漏れなく洗い出し、真因を見つけるための考え方を
理解しておくことで、より効果的に活用できます。

特性要因図の書き方

STEP1:問題を明確にする

まず解決したい問題を決めます。

 


 ・寸法不良が多い
 ・キズ不良が発生する
 ・設備停止が多い

問題は具体的に設定することが重要です。


STEP2:大分類を決める

製造業では「4M」がよく使われます。
👇「4M」とは人・設備・材料・方法の事を指します。

Man(人)
 ・作業ミス
 ・教育不足
 ・経験不足

 

Machine(設備)
 ・設備劣化
 ・センサー異常
 ・治具不良

 

Material(材料)
 ・材料品質
 ・ロット差
 ・異物混入

 

Method(方法)
 ・作業手順
 ・条件設定
 ・点検方法

 

4Mの視点から原因を整理するためには、工程ごとに
「どこで」「何を」「どのように管理しているか」を
把握しておくことが重要です。

 

製造工程の管理項目や管理方法を整理するには、QC工程表が役立ちます。
→ QC工程表とは?製造業での役割をわかりやすく解説👇


STEP3:要因を書き出す

ブレインストーミング形式で考えられる原因を洗い出します。

 

重要なのは、この段階では原因の正誤を判断しないことです。
まずは多くの要因を挙げることを優先します。

 

特性要因図は、一人だけで考えるよりも、現場で実際に
作業しているメンバーの意見を集めることで、
より多くの要因を洗い出せます。

 

そのため、QCサークルなどの小集団活動との相性も非常に良い手法です。
→ 【初心者向け】QCサークル(小集団活動)とは?
  進め方の流れとテーマ決めのコツ👇


STEP4:真因候補を絞り込む

洗い出した要因の中から、
 ・発生頻度
 ・データ
 ・現場確認

をもとに真因候補を特定します。

 

要因を絞り込む際には、感覚だけで判断せず、
データを使って確認することも重要です。

 

特性要因図で原因候補を洗い出しただけでは、
本当の原因とは限りません。

 

「この要因と不良には関係があるのか?」をデータで
確認することが重要です。

 

例えば、温度と不良率、作業時間と不良件数など、
2つのデータの関係性を確認したい場合は散布図が役立ちます。
→ 【初心者向け】散布図とは?作り方・見方・
   相関関係をわかりやすく解説👇

 

原因候補を整理・検証したら、次は改善を実行します。

 

改善活動では、原因を特定して終わりではなく、対策を実行し、
その結果を確認して次の改善につなげることが重要です。

 

改善を実践するための「CAP Do」について詳しく知りたい方は、
こちらの記事をご覧ください。
→ CAP Doとは?PDCAとの違いと実践手順をわかりやすく解説👇



作成例

問題:「製品にキズ不良が発生する」

 

Man(人)
 ・作業ミス
 ・教育不足

 

Machine(設備)
 ・搬送装置の接触
 ・治具摩耗

 

Material(材料)
 ・材料表面不良
 ・異物付着

 

Method(方法)
 ・作業手順不統一
 ・点検不足

このように整理することで、原因の見落としを防ぐことができます。

 

特性要因図で洗い出した要因は、まだ「原因候補」に過ぎません。

 

「なぜその問題が発生したのか?」をさらに深掘りして真因を
特定するには、なぜなぜ分析が役立ちます。

 

特性要因図で原因を広く洗い出し、なぜなぜ分析で原因を
深掘りするという組み合わせがおすすめです。
→ 「なぜなぜ分析」やりかたをわかりやすく解説👇


特性要因図を活用するメリット

原因を漏れなく整理できる

思いつきではなく体系的に原因を整理できます。


チームで議論しやすい

特性要因図は、現場メンバーが問題について意見を
出し合うことで、より多くの原因候補を見つけやすくなります。

 

特にQCサークルなどの小集団活動では、メンバー全員で原因を
整理する際に活用できます。
→ 【初心者向け】QCサークル(小集団活動)とは?
  進め方の流れとテーマ決めのコツ👇


真因追究につながる

なぜなぜ分析と組み合わせることで、より深い分析が可能になります。

 

真因を特定したら、対策を実行して終わりではありません。

 

改善効果を確認し、必要に応じて対策を見直し、
再発防止につなげることが重要です。

 

こうした継続的な改善活動の基本となるのがPDCAサイクルです。
→ 【初心者向け】PDCAとは?仕事で成果を出す回し方と
  具体例をわかりやすく解説👇

作成時の注意点

思い込みで決めつけない

「たぶんこれが原因だろう」で進めると誤った結論になります。
現場確認とデータ確認を行いましょう。


要因と対策を混同しない

特性要因図は原因を整理するツールです。
対策を書くのではなく、原因を書くようにしましょう。

 

特性要因図で原因を整理した後は、
改善計画を立てて継続的に実行することが重要です。

 

品質改善では、「問題を見つける」「優先順位を決める」
「原因を分析する」「改善する」という流れで活動します。

 

こうした改善活動が、品質保証(QA)と品質管理(QC)の
中でどのような役割を持つのかを理解しておくと、品質管理全体の
仕組みがより分かりやすくなります。
→ 【初心者向け】品質保証(QA)と品質管理(QC)の違いを
  わかりやすく解説👇

まとめ

特性要因図で原因を整理した後は、「なぜその要因が発生したのか」
をさらに深掘りすることが重要です。

 

特性要因図 → なぜなぜ分析 → 改善 → PDCAという流れで活用すると、
原因分析から改善活動までスムーズにつなげることができます。

 

真因を特定するための「なぜなぜ分析」については、
こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 製造業の新人がつまずく「なぜなぜ分析」をわかりやすく解説👇


KING

上場企業に30年間勤務し、海外駐在も経験してきました。 現在は3人の子どもを育てる53歳の会社員です。 本ブログでは、会社員としての実体験をもとに、 仕事の進め方や考え方、海外での生活・旅行先の情報を発信しています。 日々の仕事に悩む方や、海外に興味を持つ方の ヒントになる情報をお届けできれば幸いです。