品質改善活動やQCサークル活動でよく使われる手法の一つが
「特性要因図」です。
魚の骨のような形をしていることから「フィッシュボーン図」とも
呼ばれています。
この記事では、特性要因図の基本的な考え方から作成手順、
活用事例までわかりやすく解説します。
特性要因図とは
特性要因図とは、発生した問題(結果)に対して、
その原因(要因)を体系的に整理するための図です。
品質不良や設備トラブルなどの問題に対して、
考えられる原因を漏れなく洗い出すことができます。
特性と要因
・特性:結果や問題
・要因:結果に影響を与える原因
例えば、
特性
↓
「製品にキズが発生する」
要因
↓
作業方法、設備、材料、環境など
を整理していきます。
フィッシュボーンと呼ばれる理由
図の形が魚の骨に似ているためです。
魚の頭に問題(特性)を書き、骨の部分に要因を書き出します。
要因① ─┐
要因② ─┤
要因③ ─┤
├── 製品にキズが発生
要因④ ─┤
要因⑤ ─┤
要因⑥ ─┘
特性要因図の書き方
STEP1:問題を明確にする
まず解決したい問題を決めます。
例
・寸法不良が多い
・キズ不良が発生する
・設備停止が多い
問題は具体的に設定することが重要です。
STEP2:大分類を決める
製造業では「4M」がよく使われます。
👇「4M」とは人・設備・材料・方法の事を指します。
Man(人)
・作業ミス
・教育不足
・経験不足
Machine(設備)
・設備劣化
・センサー異常
・治具不良
Material(材料)
・材料品質
・ロット差
・異物混入
Method(方法)
・作業手順
・条件設定
・点検方法
STEP3:要因を書き出す
ブレインストーミング形式で考えられる原因を洗い出します。
重要なのは、この段階では原因の正誤を判断しないことです。
まずは多くの要因を挙げることを優先します。
STEP4:真因候補を絞り込む
洗い出した要因の中から、
・発生頻度
・データ
・現場確認
をもとに真因候補を特定します。
要因を洗い出した後は、改善活動へつなげることが重要です。
現場改善で活用される「CAP Do」の進め方については、 「CAP Do」とは 「PDCA」と「CAP Do」の違い 具体的な「CAP Do」の回し方 誰でもわかる簡単例題 まとめ おすすめ記事 仕事のノウハウや仕事の進め方にについては別のブログでも解説して ... 続きを見る
こちらの記事で詳しく解説しています。
→ CAP Doとは?PDCAとの違いと実践手順をわかりやすく解説👇
【図解】CAP Doとは?PDCAとの違いと実践手順をわかりやすく解説
作成例
問題:「製品にキズ不良が発生する」
Man(人)
・作業ミス
・教育不足
Machine(設備)
・搬送装置の接触
・治具摩耗
Material(材料)
・材料表面不良
・異物付着
Method(方法)
・作業手順不統一
・点検不足
このように整理することで、原因の見落としを防ぐことができます。
特性要因図で洗い出した原因は、そのままでは対策につながりません。
真因を特定するために、次はなぜなぜ分析を実施しましょう。 なぜなぜ分析ができない5つの原因 ① 表面的な原因で止まっている ② 人のせいにしてしまう ③ 抽象的すぎる ④ 無理やり5回やっている ⑤ 現場を見ていない 【具体例】現場で使えるなぜなぜ分析 ケー ... 続きを見る
→ 「なぜなぜ分析」やりかたをわかりやすく解説👇
なぜなぜ分析ができない原因5選|製造業の新人向けに具体例で解説
特性要因図を活用するメリット
原因を漏れなく整理できる
思いつきではなく体系的に原因を整理できます。
チームで議論しやすい
関係者全員で原因を共有しやすくなります。
特性要因図は一人で作るよりも、
現場メンバー全員で意見を出し合うことで効果を発揮します。
品質改善を進めるうえで重要な 報連相とは?(おさらい) 報連相が重要な5つの理由 1. ミスやトラブルの早期発見・対処ができる 2. 組織としての意思決定がスムーズになる 3. チームの連携・協力がしやすくなる 4. 信頼される人 ... 続きを見る
「報連相」については、こちらの記事も参考にしてください。
→ 製造業こそ「報連相」が武器になる理由をわかりやすく解説👇
製造業こそ「報連相」が武器になる理由|評価・ミス削減・残業対策まで解説
真因追究につながる
なぜなぜ分析と組み合わせることで、より深い分析が可能になります。
作成時の注意点
思い込みで決めつけない
「たぶんこれが原因だろう」で進めると誤った結論になります。
現場確認とデータ確認を行いましょう。
要因と対策を混同しない
特性要因図は原因を整理するツールです。
対策を書くのではなく、原因を書くようにしましょう。
特性要因図で原因を整理した後は、
改善計画を立てて継続的に実行することが重要です。
改善活動の基本となるPDCAについては、 ・PDCAの回し方 ・仕事の進め方 PDCAとは(簡単に) Plan(計画) Do(実行) Check(評価) Action(改善) PDCAを回す簡単具体例 ■Plan ■Do ■Chek ■Act ... 続きを見る
こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 中堅社員必見、PDCAを回す方法を簡単解説👇
中堅社員必見、PDCAを回す方法を簡単解説
まとめ
特性要因図は品質問題の原因を整理するための
代表的なQC七つ道具の一つです。
問題が発生した際には、4M(人・設備・材料・方法)の視点から
要因を洗い出し、真因を見つけることが重要です。
なぜなぜ分析と組み合わせることで、より効果的な品質改善活動に
つなげることができます。
特性要因図で要因を整理した後は、
「なぜその要因が発生したのか」を深掘りすることが重要です。
真因を特定するための手法である なぜなぜ分析ができない5つの原因 ① 表面的な原因で止まっている ② 人のせいにしてしまう ③ 抽象的すぎる ④ 無理やり5回やっている ⑤ 現場を見ていない 【具体例】現場で使えるなぜなぜ分析 ケー ... 続きを見る
「なぜなぜ分析」については、こちらで詳しく解説しています。
→ 製造業の新人がつまずく「なぜなぜ分析」をわかりやすく解説👇
なぜなぜ分析ができない原因5選|製造業の新人向けに具体例で解説